2017年9月17日日曜日

都市研 40周年記念 シンポジウム ~新しい世代につなぐ~

都市研 40周年記念 シンポジウム
~新しい世代につなぐ~
1.日時 2017年11月12日(日)13時から16時20分まで (開場:12時30分)
2.会場 三鷹市市民協働センター2階会議室 (三鷹市下連雀4−17−23)

2017年9月9日土曜日

現代都市政策研究会2017年9月例会案内


テーマ「合意形成の意義と限界~大規模開発を事例として~」

講師 礒崎初仁氏(中央大学法学部教授)

国や自治体の計画づくりや事業実施に至る過程の中で「合意形成」という言葉が一つのキーワードになっている。しかし、合意形成にあたっては、そもそも合意形成とは何か、誰に対して、どのような方法で、いつ、どこまで行えば「合意形成」を果たしたと言えるのかは、それぞれの現場において暗中模索が繰り返されているのが現状と言える。

特に、大規模事業においては、悩ましいところであり、現場を経験している職員の中には、その限界すら感じざるを得ない時もあるのではないか。

そのような問題認識のもと、現代都市政策研究会では、過去、2010年に『大規模開発と合意形成』をテーマにソウル市内で行われた清渓川の復元事業について、研究者、事業者、住民団体の3者からヒヤリング調査も実施している。

今回の例会では、礒崎初仁先生(中央大学法学部教授)をお呼びし、昨年『自治研究』(平成28年7月号・8月号)に発表された論文、「大規模開発と合意形成」をもとにお話を伺い、改めて「合意形成」とは何か、いつ、どこまで行えば「合意形成を果たした」と言えるのか、特に大規模開発を事例に「合意形成」の意義と限界について皆さんで考えてみたい。(文責 室地隆彦)



1.日時 2017(平成29)924()午後2時~午後430



2.場所 三鷹駅前コミュニティセンター4階中会議室(2)

現代都市政策研究会2017年7月例会感想


ベルギー、フランスのエコミュージアム視察報告を聞いて

K.      S.      

 エコミュージアムとは何か。これについて、多くの人は知らないのではないのかと思う。矢野会員は、エコミュージアムとは①フランスにおいて地方文化再評価の中で1960年代後半に誕生した概念であり、②地域社会の内発的・持続的な発展に寄与することを目的に一定の地域において住民の参加により環境と人間との関りを探る活動と仕組みと定義され、③ある一定地域において成立した有形無形の生活・文化・産業の遺産や記憶等を対象としている、④ベルギーで視察した炭鉱施設は世界遺産に登録されているが来館者はさほど増えていないと説明している。

このうち、④については日本とは対照的と言えよう。日本では、世界遺産登録を地域おこし、町おこしと結ぶ付け、観光拠点として打ち出し観光客の増加を期待しているからである(例:群馬県の富岡製糸工場)。ここに日本と欧州との文化の相違点を見出すことができると言ってもよい。日本ではとかく、人を呼び込み、経済効果を高めることに熱心である。経済効果が高まるのは良いが、その弊害として当該地域の環境汚染が懸念される。世界遺産登録に熱心になるのも良いが、世界遺産登録後も静かな環境が維持されることについても熱心であるべきだ。

2017年7月22日土曜日

現代都市政策研究会2017年7月例会案内


現代都市政策研究会2017年7月例会

テーマ「エコミュージアムの現状~フランス・ベルギーを視察して~」

講師 矢野勝己会員(社会福祉法人授恵会 業務執行理事、三鷹市障がい者自立センターゆー・あい 施設長)

私は、教育委員会で文化財保護行政に9年間また財団における芸術・文化事業の中で4年間、計13年間何らかの形で文化財に係る仕事をしてきました。その中において、フランスで1960年代後半に誕生したエコミュージアムの概念に共感し、三鷹市の基本計画に位置付けるように提案し、市としても推進を図ってきているところです。

 一昨年の8月下旬に日本エコミュージアム研究会の海外視察に同行し、フランスとベルギーのエコミュージアムを視察してきました。あのテロの直前になります。研究会では、10数年ぶりの海外視察とのことでした。同行の方は、ほとんど大学の教員でした。今回の視察先に以前視察された方は3名いましたが、いずれも17年前であり、変遷を辿ることも目的のひとつでした。

 その結果、必ずしも順調に発展しているのではなく、新たな困難に直面していることが判明しました。市民の参画は日本の方がむしろ進んでいることも分かりました。

 また、ミュージアムとしての質の高さや理念の具現化には学ぶことが多かったのも事実です。 日本ではあまり知られていない発祥の地でのエコミュージアムの現状を、スライドなどを交えてお伝えいたします。(文責 矢野勝己)

 1.日時 2017年(平成29年)7月30日(日)午後2時~午後4時30分

2.場所 三鷹駅前コミュニティーセンター4階会議室()

現代都市政策研究会2017年6月例会感想


ワークショップに参加して

R.       T.

 最近の勉強会はワークショップが多い。研修型では一方向だから、ということなのだろうが、時間の制約の中でワークショップを成立させ、成功させるのは、とても難しい。今回も実質2時間程度で、課題の原因・背景・解決策の考察を8人前後のグループで取り組んだ。

私はこのタイプのワークショップを何度か経験しており、事前に少しは考えて来たものの、その場になるとうまく言葉にできなかったり、多くの意見を出すべきなのに、他の方と意見が重なったりと、歯がゆい思いをした。しかし、グループの皆さんの意見を聞くうち、自分では思いもよらなかった発想や策が多く出てきて、ワークショップの醍醐味を大いに感じることができた。

また、グループの発表者という大役を仰せつかり、壮大な付箋の広がりをつたなくではあったが、まとめて発表させていただいた。最後には嶋田先生のまとめもあったが、互いの班の付箋の広がりを観察しあう時間が欲しかった。

2017年6月23日金曜日

現代都市政策研究会2017年6月例会案内


現代都市政策研究会20176月例会

ワークショップ テーマ (仮題)「行政現場でみられる形式的・硬直的対応事例から、その背景や問題を分析し、解決の糸口を探る」

 嶋田暁文九州大学準教授が研究代表をしている研究プロジェクトでは、例えば、東日本大震災の際、「500人いる避難所に300人分の布団が送られてきたが、500人全員に渡せないので不公平になるとのことから避難者に布団を配らなかった」といった事例かあったとのこと。このような自治体現場に偏在する「形式的・硬直的対応」問題にはどのような事例があるのか、そしてこのような事例にどのように対応をしていけばよいのかを考えるプロジェクトとのことです。

嶋田先生からは、都市研の皆さんに自身または周辺の職員で体験または見聞きした「形式的・硬直的対応」事例についてできるだけ挙げてもらいたいこと、また事例を基に都市研の皆さんと議論をしたいとの申し入れがありました。現在、事例については、何人かの都市研メンバーに事例だしをお願いしているところです。

ついては、これら事例から数を絞って、当日、参加者の皆さんとワークショップ形式で、事例の背景や問題を分析し、解決の糸口を探ってみたいと思います。(文責 室地)

1.日時 2017(平成29)625()午後130分~午後430

2.場所 三鷹駅前コミュニティーセンター4階会議室(1)

3.参加予定者

都市研会員&嶋田暁文・九州大学準教授、澤田道夫・熊本県立大学準教授 森裕亮・北九州市立大学準教授 鄭ハナ・田井浩人・九州大学大学院生、今村都南雄山梨学院大学教授

 ※当日のグループ人数訳もありますので、出席される方は室地までご一報いただけると幸いです。室地アドレス murochi-t@nifty.com

現代都市政策研究会2017年5月例会感想


試みられている壮大な実験~渋谷区

T.       M.
5月例会は「ダイバーシティ(多様性社会)の実現に向けて~渋谷区多様性社会推進条例制定から新基本構想を通じて考える~」をテーマとした早川淳会員の報告だった。

話の内容は、早川さんが自治体学会誌に寄稿した「ダイバーシティ(多様性)共生社会への挑戦をベースにパワーポイントと渋谷区基本構想バンドブック「渋谷区 ちがいをちからに変える街」を使って(1)長谷川区政の流れ(2)渋谷区のダイバーシティ政策の進展(3)ダイバーシティ×インクルージョン=イノベーション!!3つに分けて話が進められた。

まず、早川さんは、長谷川区政の流れを、早川さんが1990年代にカリフォルニアへ調査に行った時のテーマになぞらへ「アフォーマティブアクション(これまで不公正な扱いを受けてきた黒人など少数派の人々に対して教育や雇用などの機会の優先権を与える)からダイバーシティ(様々な人が誰でもOKな社会)へと説明された。

そして、福祉も一部の貧困層から高齢者等普遍的福祉に変わり、また障害者の範囲も身体障害者から知的、精神、難病、さらにはLGBTなども含み、広がっていることを考えると、税の再配分による福祉(公助)が成り立たなくなり、お互いが助け合う(共助)の世の中になるのではないか。そんなことを考えると、従来の福祉をどう捉えたらよいか早川さんからの問題提起もあった。

渋谷区のダイバーシティ政策の進展において象徴的なのが渋谷区新基本構想ハンドブック「渋谷区 ちがいをちからに変える街」だ。早川さん曰く、詩のような基本構想と表現したように、子育て・教育・生涯学習、福祉といった7つのテーマごとにつづられている。理念はもっともなのだが、理念をどのように政策に結び付けていくのかが肝なのだがと心配してしまうのは、長年、行政マンをしていた私の性(さが)だろうか。

「ダイバーシティ×インクルージョン=リノベーション」、つまり、多様性を包摂する社会こそが新たなか革新を起こすといった意味だろうか。確かに早川さんの話を聞くと、そうとも思える。

意見交換では、(1)「共助」が強調され過ぎていないか(2)コンセプトをどう政策に結び付けていくのか(3)ダイバーシティやインクルージョンといったお題はいいが区民の生活実感とかけ離れていないかなど様々な意見が飛び出した。

私もニューヨークやサンフランシスコへ「まちづくりと合意形成」をテーマに様々な住民活動団体のヒヤリングを行ったことがある。そこで感じたのは、アメリカでは基本的に行政(公助)は信用されておらず、そこに様々な住民団体が活動するフィールド(公助の世界)があるということだ。果たして、日本ではそこまで行政は信頼を失っているのだろうか。もちろん行政(公助)で何もかもサービスを賄うことには限界がある。しかし、「公助」をきちっと位置づけたうえで、補えない部分を皆(「共助」)でカバーしていくという発想がセオリーではないかと思うのは私だけなのだろうか?

いずれにしても、LGBTのみがマスコミで取り上げられがちだが、ダイバーシティ(多様性)社会の実現という壮大な実験が渋谷区で試みられているということを改めて感じることができた報告会だった。