2015年11月14日土曜日

現代都市政策研究会2015年9月例会感想


(2015年9月会感想)

幕張今昔物語

I.       S.      

 
 都市研9月例会では、千葉市の観光ボランティア「ちばシティガイド」の加来(かく)さんの案内で、鎌倉時代や江戸時代の施設とともに、幕張副都心の一部(業務地区にあるメッセモールや幕張メッセなど)を巡り、幕張の「今」と「昔」を感じることができた。

 

1.鎌倉時代や江戸時代の面影を残している幕張駅周辺

 幕張駅周辺には、「昆陽神社」「秋葉神社」「子守(こまもり)神社」などがあり、住宅街も古くからあるような一軒家が多かった。子守神社はまちのシンボル的存在であり、船橋・習志野・八千代・千葉市の9社で丑年・未年の7年に一度行われる「三山祭」では子守りの役を担う。その際幕張の浜では安産を願う「磯出祭」も行われる。境内には樹齢200~250年のご神木の大銀杏がある。

 まちあるきで驚いたことは、秋葉神社と昆陽神社が同じ敷地内に2つ並んでいたことと、子守神社には厳島神社が船の安全を願うため末社として置いてあったことである。加来さんの案内や研究会のメンバーで一緒に歩いたからこそ気付けたことである。

 

2.幕張新都心

 1989年幕張メッセのオープンでスタートした幕張新都心は、先導的中核施設である幕張メッセの設置をはじめ、業務研究ビル、教育・研究施設や、ホテル・商業の誘致及び幕張ベイタウンでの住宅整備の推進などにより、「職・住・学・遊」の複合機能の集積が進み、就業者・居住者・就学者および新都心への来訪者を合わせると、現在日々約16万2千人の人々が活動するまちとなっている。

 まちあるきをしていると、昭和40年ごろまでは一面海であったことが信じられないくらい栄えていた。環関東自動車道は交通量がとても多く、三井アウトレットパーク幕張やイオン幕張にはたくさんの人が訪れている一方で、緑に囲まれた文教地区には大学や高校など多くの教育施設があり、現代の都市らしい複合機能のまちを感じることができた。海浜幕張駅にも近く、これからの更なる発展も期待できる一方、商業施設以外の人通りは少なく、また企業の出入りが激しいなどの課題も抱えているようだった。

 

3.幕張の今と昔

 昔ながらの街並みが残る幕張駅周辺から驚異的な変身を遂げた海浜幕張駅周辺へ歩いていると、まちというより時間を歩いているような感覚になった。地域の住民で長い年月をかけて作り上げてきたまちと、行政主導で改革してきたまちのそれぞれの特徴が色濃く出ている幕張のまちあるきはとても面白かった。

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